アトピーと向き合う2年目-温泉治療
カウンセリングの後、一週間後から温泉治療をスタートさせました。
まず、家の浴槽に24時間お風呂に入れる機械を取り付け、配送されてくる温泉をお風呂に入れ38~39度に保つ。一日4回ほど、1回50分の半身浴を毎日しました。
最初の数ヶ月は、ステロイドの副作用である離脱症状が現れました。
全身真っ赤になって、落屑もひどいものでした。針で刺されているような強い痒みが全身を襲い、夜は22時にはベットに入っていたけれど、痒みで眠れず、やっと朝の8時か9時に寝れる毎日。
漢方の時で離脱は慣れていましたが、やはり辛いものでした。
しかしその辛い離脱中も、「温泉に入っていればいつか治るんだ」と思えたので、入浴はそれほど苦にもならず続けられました。
入浴している間は、皮膚の乾燥も感じずにすんだし、かゆみも無かったので一番リラックスできた時間だったかもしれません。
入浴以外の時間はただひたすら横になっていました。離脱中は体力の消耗が激しいので、入浴以外で体力を使いすぎないためです。
そして、毎日3食、しっかり栄養のあるものを食べるようにというアドバイスを守っていました。ご飯は必ずお茶碗山盛り一杯は食べること!
当時、私は体型が痩せ型で、162cmで、45キロぐらいしかありませんでした。この身長の標準体重は、54キロぐらい。とりあえず目標を50キロに定め、体重アップを目指すことになりました。
私自身はスレンダーなベスト体重だと思っていたので(笑)、正直太りたくはありませんでしたが…。
あまりやせすぎていても、体力的な部分でアトピーの治りが遅くなるようです。
毎日の生活スケジュールはカウンセラーさんがしっかりチェックしてくれていました。
何時に起きて、いつご飯を食べて、入浴は何度のお湯に何分浸かったか…などなど細かく記した表を、一週間ごとにファックスしていました。その中で気になる点があれば、カウンセラーさんからのアドバイスなどをもらっていました。
特にオムバスを始めて良かったと思うのは、少しでも不安があれば、カウンセラーさんに電話で相談していいこと!
いくら両親や友達にアトピーの辛さを愚痴ったところで、実際に的確なアドバイスをもらえたり、辛い気持ちを理解してもらうのは大変なことです。
しかし、多くのアトピー患者を診てきた、専門のカウンセラーさんなら色々な症例も頭に入っているし、多くの人の悩みを聞いてきただけあって、本当に頼りになります。
そして、どんな小さなことでも、本当に親身になって聞いてくれることに、とても感動していました。
あまりの辛さに、電話越しで泣くこともしばしば。でもそんな時も迷惑がらずにずっと話を聞いてくれ、優しく見守り続けてくれました。
ちょうどその頃、ラッキーにも九州にオムバスの湯治施設ができ、カウンセラーさんもそこに来ることに。そのおかげで、月に1回、そこでカウンセリングを受けることができました。
カウンセリングの内容は、一日の過ごし方の再チェック、食事面、運動面、そして症状のチェック、その他何でも気になることは相談していました。そしてカウンセリングごとに症状の写真を撮っていました。
顔や体など、症状の出ている箇所を撮るので、女性にはちょっと抵抗があるかもしれません。私も最初は少々戸惑いましたが、カウンセリングが回を重ねるたびに、その写真がとても役に立ちました。
その時々の症状を記録に残すことは大事だなーと実感しました。
湯治を始めて半年ぐらいまでは、本当に毎日痒くて外出もままなりませんでした。
歩いて2分程度の距離にあるスーパーに行くのにも、必死の思いでした。
途中強烈なかゆみが襲い、半泣き状態で家に引き返すこともしばしば。もちろん真夏でも長袖を着て、帽子を深くかぶって完全防備です。
しかし、ある日少しづつ皮膚が改善してきていることに気づきました。
ひび割れていた皮膚がかさぶたとなり、日に日に乾燥が和らぎ、落屑が少なくなり、オイルを塗れば普通の肌のようにしっとりしてきました。
治りだすととにかく早い!気持ちも前向きになり、一回一回のお風呂がとても楽しくなりました。
そして、痒みも少なくなり、夜もぐっすり寝れるように。
私の場合は最初に顔が治りだしました。そうなると、たまに友達と飲みに出かけたりもできるようになりました。念願だったお化粧もできるように。
いろんな場所に出かける気になり、行動範囲が随分広くなりました。
しかし外出中は気が張っているのでかゆみはそれほど感じませんが、家に帰ると安心してか、かゆみが出てきて困りました。
その頃から外出から帰ったらお風呂に直行する生活になりました。そうすることで、かゆみが軽減できていました。
手の甲(少し)、首、関節の内側、腹部にアトピーがまだ残っていましたが、服などで隠せる部分だけに症状がでていたので、この頃出会った人たちは、私がアトピーで辛い治療をしているとは、私が言うまで気づかなかったぐらいです。
会社を辞めて、アトピー治療を始めてからかれこれ2年目。
今まで帽子を深々とかぶり、地面しか見てなかったが、やっと帽子を脱いで、空や木々を見ることができました。忘れていた空の青さや、木々の美しさを改めて実感。
人の笑顔に笑い返せるようになったのもこの頃からです。
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